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アフガニスタンの医療支援や砂漠緑化に取り組むNGO「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師が、支援先のアフガニスタンで凶弾に倒れてから一年。中村医師のこれまでの同国支援の功績をまとめた絵本『カカ・ムラド~ナカムラのおじさん』(双葉社、税別1,500円)が、命日の12月4日に翻訳出版された。

1984年パキスタンの都市ペシャワールに赴任した中村医師。医療支援から徐々にアフガニスタン国内へと活動を広げ、山岳地帯医療過疎地でハンセン病や結核など貧困層に多い疾患の診療を行ってきた。2000 年に起きた大干ばつをきっかけに、アフガニスタンで飲料水・かんがい用井戸事業を始め、農村復興のため大がかりな水利事業に携わるようになった。30年以上に及ぶ中村さんの一連の行動は、現在、国連が提唱する「持続可能な開発目標 (SDGs)」に他ならない。この中村医師の遺志を後世に伝えるため、 アフガニスタンのNGO「ガフワラ」のザビーフ・マハディ氏は今春、現地で2作の絵本を制作した。

日本版の絵本は、アフガニスタンで制作された2作の絵本の翻訳に解説を加え1冊にまとめた。同書収録のうち1作は、シンガー・ソングライター、小説家のさだまさしさんが翻訳制作を手掛けた。中村医師の活動を尊敬しているさださんは、生前に直接対面することが叶わなかった中村医師に手紙を書くつもりで、追悼曲「ひと粒の麦~ Moment ~」をつづっている。同書の発刊に当たり、さださんは「地元の人々から愛されていた中村哲医師を、アフガニスタンのバシール・モハバット駐日大使は僕に『天使でした』と表現しました。(中略) 先生を慕うアフガニスタンの人々の真心のこもった絵本「カカ・ムラドと魔法の小箱」の翻訳を任せていただいたことに感謝します。この偉大な魂をずっと伝えていきたいと思います」とのコメントを寄せている。

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