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「誰かに助けてもらってうれしかった」、「人を助けることを通して幸せな気持ちになった」…。そんな社会の中での「助け合い」の心の大切さを伝えようと、全国信用組合中央協会(東京、以下、全信中協)が行った「小さな助け合いの物語賞」コンテスト。幅広い世代から1,611点の作品が寄せられ、受賞者がこのほど発表された。

「しんくみ大賞」(最優秀作品1編)は、和歌山県・山﨑浩敬さんの「あたたかな小さい手のリレー」。視覚に障害を持つ山﨑さんは、平成17年にリハビリテーションを受けて仕事に復帰。そのころに始まったバスの乗り降りの際の小学生のかわいらしいサポートが、15年以上引き継がれていることをつづった。

「しんくみきずな賞」(絆やパートナーシップによる成果が感じられる作品1編)は、 東日本大震災と熊本地震を通して生まれた絆についてつづった福岡県・感王寺美智子さんの「ハギレのキズナ」が受賞。

「未来応援賞」(青少年を対象に、今後の人生にプラスとなるような出会いや助け合いを描いた作品2編)は熊本県・道本ニコヤさんの「小さな助け合いの輪をつくる」と、岡山県・藤田崇弘さんの「出会いの終着駅」が受賞。中学3年生の道本さんは、12歳の時の闘病体験を通して生まれた周囲への感謝や将来の夢を、小学生の藤田さんは、通学で使う電車や駅で生まれたいさまざまな出会いへの思いをつづった。

その他にも助け合いから生じる、人に対する思いやりや優しさが感じられる作品10編が「ハートウォーミング賞」(商品券1万円分)を受賞した。

上位4作品については、女優の松本紀保さんが朗読を行った。松本さんは、「コロナ禍で辛い思いをする毎日が続いています。そんな日々だからこそ、ご紹介した作品にある『感謝』『勇気』『つなぐ心』『声をかけ合うことの大切さ』を忘れずに日々を過ごすことで、きっと笑顔があふれ、少しずつ健やかな時間が戻ってくるのではないでしょうか」とのコメントを寄せている。

信用組合業界では、毎年9月3日を「しんくみの日」、9月1日~7日を「しんくみの日週間」と設定し、相互扶助を理念とする金融機関である「しんくみ」をもっと知ってもらおうと、各信用組合でさまざまなボランティア活動やイベントを実施している。「小さな助け合いの物語賞」の開催は今年11回目。今年5月から「しんくみの日」の9月3日まで、作品の応募を受け付けていた。

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