「心臓病を持つお子さんの〝医〟と〝食育〟」のサイト

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すし酢の代わりに乳酸菌飲料のカルピスを使うと、塩分をカットしつつ甘酸っぱさを表現できます――。循環器の専門病院である榊原記念病院(東京都府中市)と日清医療食品(東京都千代田区)が、先天性心疾患の子どもと家族向けに、栄養バランスが取れた料理のレシピや「食育」に関する講演を紹介する動画を、ウェブサイト「心臓病を持つお子さんの〝医〟と〝食育〟」で公開した。レシピはカップずし、野菜ごろごろグラタン、ナポリアンパスタなど9種類。1分~1分半程度のショートムービーで調理の実際を紹介している。

同病院によると、生まれつき心臓や大血管に何らかの異常がある先天性心疾患の子どもは、100人に1人の割合で生まれる。最近は多くの赤ちゃんが治療を受けて通常に近い生活を送れるようになっているが、成人期を迎えると肥満や高血圧などを合併しているケースも少なくないという。その一因として、同病院は「小児期から続く食事制限のほか、食事に時間がかかったり運動でのカロリー消費が難しかったりして、適正な食習慣を身につけることが難しくしているため」と指摘。子どもにとって食事は重要な「食育」の場であり、心身の発達を促す食生活を続けるポイントを分かりやすく紹介するため、栄養や運動に関する講演、レシピを作成したという。

カップずしのレシピ動画

カップずしのレシピ動画

講演の動画には、榊原記念病院の医師や管理栄養士、日清医療食品の社員らが5人出演し、食育の観点から、子どもの成長発達と獲得すべき食行動について説明。料理については「色合いやデザインなど目でも楽しめるように」「歯ごたえや柔らかさなど食感を大切に」「香味野菜を使用し塩味に頼らない」などのポイントも具体的に紹介している。運動面では、成長過程で心臓と栄養と食事は強く関係していることと、先天性心疾患の患児が遊びの中で体作りができる運動の一例を披露する。

同病院と同社は、心臓の健康について多くの人に関心を持ってもらえるようにと「心臓を守る健康レシピ」プロジェクトを進めており、講演会と調理、会食を組み合わせて昨年2月に開催したイベントに次ぐ第2弾。同病院広報担当者は「子ども向けレシピの情報がなかなか得られないと保護者からの声もあった。2019年に循環器病対策基本法と成育基本法が施行され、患児の医療・福祉の充実や移行医療、就業・就学支援の促進が実施される。『医と食育』はそれにも沿った企画となっている」としている。

 

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