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ジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』。今や世界文学の古典となった名作だ。執筆されたのは1948年といわれ、すでに70年以上がたっている。にもかかわらず、この小説めっぽう面白い。どころか、そのエッセンスは全く古びておらず、2020年の今だからこそ実感を伴って理解できる部分もあるといわれている。描かれている世界はまるで今の日本のようじゃないか――。登場する権力者・ビッグブラザーはすでにいるじゃないか――。そんな解釈で、この傑作を解説した本が登場した。『まんがでわかるジョージ・オーウェル「1984年」』(宝島社、税別価格1,400円)だ。
まんがを前山三都里が描き、山形浩生が監修した本書は、ストーリーを追ったまんがと、作品の今日的な解説が半々という構成。まんがは、まだ『1984年』を読んでいない人にはネタバレになるのが難点だが、問題が今日的に分かりやすく整理された解説は、できるだけ多くの人に読んでほしい重要な内容だ。自粛警察にヘイトスピーチ、同調圧力・・・。果たしてその正体は?