長野県はそば粉のクレープにおかずや果物を合わせて食べる信州ガレットをPRするため、「スーパーマーケット・トレードショー2023」(15~17日、幕張メッセ=千葉市)で、県パビリオンの特別企画展「信州ガレットと長野県産食材のマリアージュ」として、特設ブースでガレット調理の実演を行った。
国内最大級の食の見本市であるスーパーマーケット・トレードショーは、全国スーパーマケット協会が主催。「こだわり食品フェア2023」「デリカテッセン・トレードショー2023」と合わせた開催で、スーパーや百貨店などの食品バイヤーを中心に、「食べ物のプロ」が3日間で計6万2525人来場。通信販売や電子商取引(EC)のバイヤーも目立った。
計7回行った実演は多数の来場者でにぎわい、調理の様子を見守った。試食や質疑で盛り上がり、ブース来訪者の信州ガレットへの関心の高さをうかがわせた。関西の小売業者だという来訪者は「素材のそば粉と合わせる食材をすべて長野県産でそろえて、これだけのメニューが作れるというのがすごい」と驚いていた。
お食事系ガレット(左)とデザート系ガレットの調理例
ガレットはフランスのブルターニュ地方の郷土料理で、そば粉と水を混ぜて薄く焼く。信州ガレットは新鮮な野菜や果物、信州のハムやサーモン、卵やチーズといった長野県産の農特産物と、郷土食であるそば粉から作る。長野県産のワインや日本酒、ジャムやアイスクリームとも合わせられるなど、組み合わせが豊富なのも魅力だ。
調理を実演したのは、信州ガレット振興会の会長で「おいしい信州ふーど(風土)公使」を務め、野菜ソムリエ上級プロでもあるNAHOさん。NAHOさんは「長野県内では信州ガレットを提供する飲食店や宿泊施設が増えている。家庭でも気軽に調理できるので、ホームパーティーで楽しんでもらえれば」と話した。
試食の様子=右、左は調理した信州ガレットとNAHOさん
長野県はブランド戦略「おいしい信州ふーど」を推進し、県産食品のイメージ向上を図っている。今回の特別企画展には、そば粉メーカーの日穀製粉(長野市)、信州ハム(上田市)をはじめ、多数の企業が食材を提供し、「オール長野」で信州ガレットのPRに取り組んだ。
長野県農政部農業政策課農産物マーケティング室の加藤三和子主事は「信州ガレットと県パビリオンに出展した事業者の商品のマリアージュ(組み合わせ)によって、メニューと食べ方を提案し、商談の促進を図りました」と話した。
信州ハムの冷凍信州ガレットセット
ハムやソーセージは、卵などと並びガレットに使われる代表的な食材。NAHOさんが監修した信州ハムの「冷凍信州ガレットセット」は、①国産豚肉使用グリーンマークあらびきウインナー100㌘②ガレットシート5枚③長野県産ぶなしめじ200㌘がセットとなり、NAHOさん監修の「おすすめガレットレシピ」も付けている。