「あれ、意外と簡単につくれるんだ」 これは「オンライン自炊教室」の参加者の言葉。
普段自炊をしない人にとって、自宅での調理は精神的にもハードルが高い。「弁当の日」応援プロジェクトが2022年10月4日・18日の2回にわたって開催した「オンライン自炊教室」より、自炊のヒントが詰まったレッスン内容をお届けする。
第一回目調理の基本を再確認。
・初心者は調味料は最初は計量すること、感覚がつかめたら計量無しでもOK。
・塩少々は 親指と人差し指でつまんだ量
・塩一つまみは 親指、人差し指、中指の3本でつまんだ量、約1gと結構多いことを再確認。
続いて参加者は講師と一緒にそれぞれ好みの食材にアレンジしたり、分からないところは質問をしながら調理した。気を付けるポイントなども具体的に教えてもらい、参考になったようだ。
エノキのナムル
材料:えのき1/2パック(130g前後)
ごま油小さじ1、
塩ひとつまみ、
醤油少々、
酢小さじ1/2、
ニンニクチューブ
1、エノキは石づきを落とし、3cm幅に切り、耐熱容器に入れ、ラップをして600wのレンジで2分加熱する。
※3㎝に切るのは、人の口の横幅がおおよそ3-4センチなので、食べやすいから。
2、2分ほどおき、粗熱が取れたら調味料を入れて和える。
※調味料を入れる順序は大切なので覚えておくといい。
① ごま油を入れて混ぜる (水分が出ないようコーティング)
② 塩(少々)を入れて混ぜる ※ レシピは一つまみだが、一旦少なめに
③ 醤油(チョロチョロ)香りづけ程度を加えて混ぜる
④ お酢 (小さじ1/2)を加えて混ぜる
⑤ (お好みで)ニンニクチューブをちょっとだけ入れて混ぜる
⑥ 味見をして、塩気が足りなければ追加する。
*冷蔵庫で3日くらい保存可能 お弁当の場合は ニンニクは入れないほうがいい
※ナムルとは野菜を細切りにして加熱、ごま油・塩・ニンニクで和えたもの、好みで酢、ゴマ、醤油などでアレンジを。
使う素材は 人参、わかめ、もやし、パブリカ、ダイコン、なす、ほうれん草、きのこ(マッシュルーム以外)と何でも応用可能。ただし、ほうれん草はアクが強いのでゆでた方がよい(レンジの場合は過熱後、水に浸して絞る)
鶏手羽先の具沢山スープ
材料:手羽先4本または 鶏むね肉
小松菜1/3束、 3センチに切る
白ねぎ1/2束、 3センチに切る。
ごま油 小さじ1、
塩 一つまみ
水 350ml
1、鍋に手羽先4本とごま油を入れ、中火で3分〜4分焼き目がつくまで焼く。
※ 肉が大きければ、食べやすい大きさに切る。
※・油・肉を鍋に入れてから火をつける。
・煮込む前、肉を先に焼くと表面にこげ目が付き、香が出る
・肉はなるべく触らない。パチパチ音がして焦げ目がついたらたまにひっくり返す
2,小松菜と白ねぎは3センチに切る。
3、水350mlを加え、沸騰したら中火で3分煮る。
4、小松菜と白ねぎをいれて2分中火で煮る。
5, 塩ひとつまみで味を整える。
※鶏肉はどの部位でも出汁はでるので使用可。脂がある方が出汁は出る。
手羽元、手羽先はどちらも同じ。もも肉は 唐揚げサイズの半分くらいに切る。
※余った鶏手羽は塩を振りビニール袋に入れて一日置き、フライパンで焼くだけで美味しい。
完成後みんなで試食をしながら、自炊についての質問に回答してもらった。
Q いつも同じ味、レシピ、食材ばかりになってしまう。
A 食材名で覚えるのではなく、どんな料理にしたいか、で考えるといい。料理の構成である①食材 ②調理法 ③味付けの3つを少しだけアレンジするといい。
例えば・・・ 今日の鶏のスープをアレンジするとしたら
①手羽先 ⇒ 手羽元・鶏モモ肉に・小松菜⇒ほうれん草、ネギ⇒カブに変える
②ゆでる ⇒ 煮る
③塩 ⇒ 醤油・ナンプラー ・みそ
Q レシピを見ないとつくれない。
A レシピごとに覚えていくとアレンジできないので、いつも作るものを少し品替えをしていくのが良い。日常に食べる料理は10品もあれば十分。同じレシピで、ほんのちょっと冒険をしてみる、ちょっと味を足す、風味を変えていくなどすればそれだけで別の料理になる。
例えば、炒める時の調味料を 塩、醤油、酢醤油、ナンプラー、めんつゆと変えてみるとよい。
または、一つ型を決めておいてアレンジする。例えば豚汁なら”豚バラと味噌”と決めて、野菜を季節の物に変えていくだけでも味が変わるし、飽きない。
生姜焼きならタマネギを長ネギにして、つゆだくにしてみるとか、いつもの甘辛味にお酢を加えるなどしてみるのなどでも変化が出る。
Q 食材を捨ててしまうことが多い
A 一番は買い過ぎないこと、お得だからと言っても必要以上の分量は買わず、必要な分だけ買うこと。
Q加熱しすぎてパサパサ、べちゃべちゃになる
A 余熱で火が入ることを加味して、80%くらいで止めるようにするといい。野菜はほぼ生で食べられるので、気にせずに早めに止める。肉は明らかに生肉でなければよいと判断して手前で止めてみる。
皆で一緒に調理し、試食してみて「だしを使わなくてもこんなに美味しいくできるとは!」との驚きの声も聞かれた。また、各自が作った料理をLINEのオープンチャットに投稿。同じレシピでも使う野菜など自炊ならではの“自分の味“を求め、それぞれ個性のある完成写真が届いた。