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医療や福祉の専門家で構成する「教えて!『かくれ脱水』委員会」は、同委員会で副委員長を務める済生会横浜市東部病院患者支援センター長の谷口英喜・医師が監修し、「体水分マネジメント」の方法について、正しく知ってもらおうと啓発している。
私たちの体は、一般的な成人で体重の約60%を水分が占める。いわゆる「体液」で、水と塩分などの電解質からなる。体液には①生命活動に必要な栄養素や酸素を運ぶ②不要な老廃物を体外に運び出す③体温維持―の三つの働きがある。
体液は毎日入れ替わっており、摂取量と排出量はほぼ一定に維持できるよう調節されている。
気温が高くなったり、運動したり、下痢や嘔吐(おうと)などで、体液の喪失量が増えた際に水分が補われないと、バランスが崩れ、脱水に陥る。体の維持機能に支障を来たすほど体液が失われるのが脱水症だ。目安は、体重の3~5%の体水分が失われると軽度、6~9%で中等度、10%以上は重度だと判断される。同委員会は、脱水症の症状が出る前の1~2%失われた状態を「かくれ脱水」と定義している。
体水分マネジメントとして、①お酒を飲みすぎて大量に尿が出た日などは、少し多めに水分と電解質を取る②寝汗をかいたと感じる日は、朝食を抜かない③喉の渇きを感じにくくなる高齢者は、時間を決めて、水分と塩分を少しずつ取ることを習慣化する―ことが大切だとしている。