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肌着や靴下の色は無地のみ、生まれつき髪色が薄い生徒にも黒髪を強要…。“ブラック校則”と揶揄(やゆ)されるようないき過ぎた校則が、近年、問題視されている。多様な価値観を認めようとする現在の社会情勢にそぐわず、時には人権侵害を指摘される例まであるのだから、当然だろう。
生徒や保護者が、これまで以上に校則に関心を寄せるようになってきているにもかかわらず、入学前に校則の内容を調査したり、自校の校則を他校と比較したりすることは、容易ではなかった。そこで、リトルグリーブ(滋賀県大津市)が、高校の校則・内規を全文検索、閲覧できるウェブサイト「校則DB」をリリースした。
複数の学校の校則を一括で検索できるため、志望校を比較するのにとても便利。自分の価値観に合った高校選びに役立つのみならず、地毛の登録や下着の色指定をはじめとする人権上の問題、ジェンダーアイデンティティー、グローバル化などの観点から校則の問題点をより簡易に可視化し、見直しの一助となるという点で、社会的な意義もある。
現在は、神奈川県と大阪府内の公立高校(府立高校も近日中に追加予定)のみの対応だが、今後は他の都道府県や私立学校にも対象を広げていくという。掲載されていない地域の学校については、生徒・保護者などからの情報提供を、ウェブサイトのフォームから随時受け付け中だ。校則は、3年間の高校生活に大きく関わるものだけに、偏差値では測れない志望校の特徴を簡単に検索、比較したいという受験生の大きな味方になるだろう。