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アーティストとしての活動に悩んでいた2000年の時期、放置していた水槽で生き続ける金魚の存在に気付き、その美しさに心打たれて金魚をモチーフに制作を始めたという現代美術作家・深堀隆介氏。この体験を「金魚救い」と呼び、さまざまな手法で表現を追求し続けている。日本各地で企画展が開催されているが、12月2日(木)から2022年1月31日(月)まで、東京・上野の森美術館でも深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」 (主催:同美術館・東京新聞・フジテレビジョン)が開かれる。開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。
平面の絵画作品と立体作品との境界に揺さぶりをかける革命的絵画「2.5D Painting」
透明樹脂にアクリル絵具で金魚を描くという独自の斬新な手法で注目を集める深堀氏。国内外で高い評価を受け、近年ではライブペインティングやインスタレーションにも力を入れ、表現と活動の幅を広げている。平面の絵画作品と立体作品との境界に揺さぶりをかける革命的絵画。深堀氏は「3D」ではなく「2.5D Painting」と名付けた。同展では、約300点の深堀作品を展示する。
金魚の持つ神秘性に魅了され、極めて独創的な創作を続ける深堀氏の技法。器の中に樹脂を流し込み、その表面にアクリル絵具で金魚を少しずつ部分的に描いていき、さらにその上から樹脂を重ねていく。そうした作業を繰り返すことで絵が重なり合い、まるで生きているかのような金魚が表現され、圧倒的な立体感をアピールする。絵画でありながら立体的な躍動感にあふれ、不思議な美しさをたたえた“深堀金魚”を存分に紹介する。