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生活の中で、いわゆる“おまじない”として思い浮かぶのは、「開けゴマ!」や「痛いの痛いの飛んでいけ!」など。今から約2千年前に生まれたお経・般若心経は、漢字だらけで難しいイメージがあるかもしれないが、これらも実は心を軽くする「おまじない」だそうだ。
リベラル社(名古屋市)から、『齋藤孝こころの教室 こども般若心経』 (齋藤孝著、1,500円・税別)がこのほど登場した。「般若心経」の現代語訳は、YouTubeなどでロックやヒーリング、関西弁などにも形を変えて読み継がれ、話題を呼んでいる。同書では、羯諦羯諦(ギャーテイギャーテイ)、波羅羯諦(ハ ラギャーテイ)、波羅僧羯諦(ハ ラ ソウギャーテイ)、菩提薩婆訶(ボジソワカ)……。有名な般若心経を齋藤孝氏が超訳。一見難しく感じられる仏教の教えも図解で易しく解説し、般若心経を唱えるときに行いたい「呼吸法」も紹介する。不思議な言葉を声に出して味わってみよう。
「ぼくは子どものころから悟りというものに興味がありました。というのも、スポーツをしていて、『ここで決めないと』というような場面で、『お釈迦(しゃか)様なら緊張しないんじゃないか』。そう思ったのです。成功も失敗も、人間の作った基準にすぎない。だから今に集中し、無心になること。無心になった状態が悟りです」と語るのは、著書の齋藤氏。
学校・友だち・将来のことなどへの心配ごとを軽くする、「悟り」の練習をして勉強やスポーツに打ち込む、「仏教」を理解して強くしなやかな心になる――子どもたちが本来持っている力を生き生きと発揮させるために、「般若心経」を活用してもらうことが同書の狙いだ。ざわついた心を無にして、自分の内側に静けさを保つための「心の練習」であるという般若心経の教え。なかなか先の見通せないコロナ禍、子どもも大人も、心を軽くするおまじないで「心の練習」にチャレンジしてみては。