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横浜銀行(横浜市)は、生命を脅かす病気や障害のあるこどもと家族を支援する「横浜こどもホスピス うみとそらのおうち」の設立を支援するため、運営母体のNPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト(田川尚登代表理事)に1000万円を寄付すると発表した。横浜銀行創立100周年記念事業との位置付けで、来年秋を予定しているホスピス開所後も「医療機関や教育機関、近隣の住民や企業などと連携・協力し、地域全体で支えていく」と表明している。
同ホスピスは医療機関やみとりの場ではなく、外出さえままならないこどもたちに安心・安全・快適な環境のもとで遊びや学びの機会を提供し、生活の質を向上させることを目的とする施設。開所後は日中に平均2組の家族を受け入れて支援サービスに当たるほか、交流イベントの開催や地域行事への参加も予定している。プロジェクトHPでは「楽しい時間をこどもと家族と寄り添いながら創り出していく場所」と狙いを紹介している。
こどもホスピスは対象となるこどもが国内に約2万人いると言われながら普及しておらず、病院併設ではない施設としては大阪市に次いで全国2カ所目となる。
横浜市金沢区の河口に近い市有地(約730㎡)を、市が30年間無償で貸与。2階建て施設の建設が年内にも始まる。市は開所後の当初5年間、年間500万円を上限に事業費の一部を補助する。神奈川県も「かながわボランタリー活動推進基金21」の協働事業負担金を交付する。
プロジェクトの田川さんは「海外のこどもホスピスは地域に開かれ、地域から支えられる施設としてのコンセプトがあります。(日本の)こどもホスピスは法的な位置付けがなく整備や運営資金の確保が課題となっており、地域の知名度のある銀行から支援を頂けることは大きな普及活動につながると思います」と話している。