受賞者の取り組みを紹介する事例集

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全国の優れた食育の取り組みを表彰する農林水産省の「第6回食育活動表彰」の受賞者がこのほど発表された。

食育の全国的普及を目的に2016年から毎年表彰。今回は団体・個人が取り組む192件の推薦・応募事例から農林水産大臣賞5件、消費・安全局長賞14件を選んだ。中嶋康博・東京大大学院農学生命科学研究科教授ら有識者6人の審査委員会委員が「ボランティア部門」と「教育関係者・事業者部門」に大別して、先進性、継続性、有効性、波及性、実践性の5つの観点から審査し、優秀事例を決定した。

審査委員長を務める中嶋康博氏は「生涯を通じた心身の健康や持続可能な食、“新たな日常”、デジタル化への対応といった観点から食育を推し進めている、堅実な取り組みやアイデアあふれるユニークな取り組みを表彰させていただくことができた。この表彰を契機に食育が一層推進されることを祈念する」と講評した。

農林水産大臣賞は、ボランティア部門では十島村食生活改善推進員連絡協議会(鹿児島県)、長田勇久氏(愛知県)、教育関係者・事業者部門ではNPOエコラボ(石川県)、ファーム・インさぎ山(有限会社諏訪野、埼玉県)、キユーピー(東京都)を選んだ。

十島村食生活改善推進員連絡協議会は親子クッキングや郷土料理実習の教室を開くほか、高齢者宅への弁当配達など離島ならではの活動に取り組む。長田勇久氏は経営する日本料理店を拠点に小中学校や栄養教諭対象の料理講座などを開くほか、料理人の立場から和食文化の素晴らしさをオンラインイベントで積極的に発信している。

NPOエコラボは、稲刈りなど農業体験の機会を提供して地域環境への関心を高める活動のほか、食品ロス削減クッキング講座などを開き、ごみ発生抑制の取り組みを推進する。ファーム・インさぎ山は、食や自然の大切さを体感できる田植えや野菜の収穫、草取りなどさまざまな農業体験の場を長年提供している。キユーピーは工場見学や小学校への出前授業、食に関する講演会・動画配信など食品企業として多様な食育活動を展開する。

消費・安全局長賞の受賞者は次の皆さん。

ボランティア部門=大阪市東住吉区食生活改善推進員協議会(大阪府)▽吉賀町食生活改善推進協議会(島根県)▽愛媛県農山漁村生活研究協議会(愛媛県)▽シニア世代のサバイバル男料理の会(岡山県)▽島根県立大学地球食堂サークル(島根県)。

教育関係者・事業者部門=下関市立しものせき水族館「海響館」(公益財団法人下関海洋科学アカデミー、山口県)▽公益財団法人岡崎市学校給食協会(愛知県)▽東洋大学附属姫路高等学校地域活性部PROJECT TOYO(兵庫県)▽愛南町ぎょしょく普及推進協議会(愛媛県)▽須藤牧場(千葉県)▽農業生産法人オルタナティブファーム宮古(沖縄県)▽ニチレイフーズ(東京都)▽カゴメ(東京都)▽クラダシ(東京都)。

表彰式は愛知県常滑市の愛知県国際展示場で6月18日開く「第17回食育推進全国大会inあいち」で行う。

第7回食育活動表彰の募集開始は今年の6月上旬を予定している。

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