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個人の持ち物を必要に応じて仲間内で「貸したり・借りたり」「あげたり・もらったり」することが無償でできる仕組みがシステムとして存在すれば、「過剰な消費の抑制」「廃棄物の削減」につなげることができる――。サステイナビリティ(持続可能性)・SDGs(持続可能な開発目標)を目指し、大学・学生・教職員が一体となって取り組める仕組みが、近畿大学(大阪府東大阪市)で2月10日にスタートする。

カローゼット(東京)と近畿大の連携で始まるWEBプラットフォーム「Rentastic! for KINDAI UNIVERSITY」。コミュニティー単位(大学学生間・企業従業員間・マンション住民間など)での運用が可能なシステムで、同じコミュニティーに属するユーザー同士が、閉ざされた環境下で「貸したり・借りたり」「あげたり・もらったり」を楽しめる。自分のアイテムを他のユーザーに貸した日数分だけコミュニティコイン「Renta!」が獲得でき、「Renta!」の枚数分だけ別のユーザーのアイテムを無料でレンタルできる“金銭を介さず相互扶助できる”仕組みが最大の特徴。カローゼット調べによると、「過剰な消費の抑制」「廃棄物の削減」を目的としたサーキュラーエコノミー(循環型経済)を推進するプラットフォームの大学への導入は、全国で初のケースという。

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レンタルの流れイメージ(左)、実際のプラットフォームイメージ(右)

レンタルの流れイメージ(左)、実際のプラットフォームイメージ(右)

全ユーザーがアイテムを「借りる側」にも「貸す側」にもなるサービスであることから、「ユーザーの安心感の担保」を重視。万が一の「借りたアイテムを使っていたら手が滑って落下、壊してしまった…」「借りたアイテムで遊んでいたら目を離したすきに盗まれてしまった…」などの際に備え、1ユーザー当たり年間最大10万円まで、借りたアイテムへの損害が補償される保険(三井住友海上火災保険)を全ユーザーに自動付帯している。

4月からは利用対象を新入生にも拡大していく予定。また、カローゼットとして今後、同様のプロジェクトを全国の大学に広げていくことも目指している。

プロオーナーアイテムの一例

カローゼットでは「自分の資産を貸した時間分だけ、人の資産を無償で借りられる」という「相互扶助モデル」を実現させるためのシステム構成に関する特許を取得している。また、「Rentastic!」には、「新商品を多くの消費者に知ってもらいたい」「研究開発の参考に消費者の使用感を聞いてみたい」などの目的を持つ企業(プロオーナー)も多数のアイテムを登録。自分のアイテムを貸したことなどで手に入れた「Renta!」を使うと、プロオーナーの登録アイテムも全て「レンタル料=無料」でレンタルできる仕組みとなっている。

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