大賞は人生の建前を見抜いた「親ガチャ」 国語辞典「大辞泉」編集部が選ぶ新語大賞2021 画像1

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小学館(東京都千代田区)はこのほど、国語辞典「大辞泉」編集部が選ぶ今年の新語大賞に「親ガチャ」が選定された、と発表した。

大賞は1509本の投稿の中から選んだ。親ガチャは「子供がどんな親のもとに生まれるのかは運任せであり、家庭環境によって人生を左右されることを、カプセルトイのランダム性に例えた言葉」だという。日本をはじめ世界中に広がる「格差社会」を背景にインターネット上で使われ始めた。次点は、人の移動を伴う一連の動静や人々の流動や動線を意味する「人流」。

選考に協力した特別選考委員の明治大国際日本学部教授・田中牧郎氏(大辞泉編集協力者)は「現代社会は、機会だけは平等に与えられることが前提となっているが、格差の拡大・固定化がはっきりしてきて、その前提が“タテマエ”でしかないと見抜いた若者たちの、タメ息まじりの流行語。人生の価値を“ガチャ”という軽い言葉で表現しているが、これは本気ではなくニヒルな構えから出た“遊び”だと信じたい」と講評した。

 

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