お母さんに教わった卵焼き。自分でできるようになったよ(3年生)

「生涯を通しての自らの健康づくり」を目指して、6年ほど前から与論町全体で取り組んでいる「弁当の日」。それは、島の子供たちがいずれ自立し、将来様々な環境で生活していくであろう「島だち」を見据えたものです。

本校では、夏休み・冬休みを含め年5回「親子で取り組む弁当の日」を設定し、全員で実践しています。「食べ物への関心」「感謝の心」「楽しく料理」「健康な体つくり」の観点で、低・中・高学年の目標に沿って各々で挑戦したいことを決定します。例えば、「家族と食材の買い物へ行く」「卵を割る」「野菜を切る」「おにぎりを作る」「色どりのよいメニューにする」「1品でも自分で調理する」などです。

三角おにぎりに挑戦してできたピンクのうさぎです(2年生)

カードに書かれた子供たちの感想からは、楽しんで取り組む様子や、自力でできることが増えたうれしさ、そして、実際に体験したからこそ分かる大変さや苦労、感謝の気持ちなどが伝わってきます。中には地元の食材活用や郷土料理の伝承に結び付く実践もあり、地域の食文化に触れる良い機会となっています。今後も「弁当の日」を積み重ね、子供たちの健やかな成長と生きる力につながっていくことを願っています。

今回の目標は「全て自分でこなす」こと。短時間でできるようになりました(6年生)

文・与論町立茶花小学校教諭 池部 祐代