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大学に入って一人暮らしを始めたはずが、コロナ禍で講義もオンラインになり、終息が見えない中で実家に戻る学生が多くなっている。フランスでも経済的な負担増などを背景に、学生の3分の1が実家に帰って生活しており、親世代との確執が再燃している人も少なくないという。

フランス北部の町、リールの大学で国際関係を学ぶ大学院生、ルシルさん(22)は、昨年コロナ禍が始まった頃はフランスの大学を休学してスペインで学んでいたが、急きょ親元に戻り、実家生活も1年になる。パリジャン紙のインタビューに答えたルシルさんは「家に戻ったばかりの頃は体が“スペイン時間”で、お昼を食べるのは午後3時頃。両親にはここはホテルじゃないって叱られた」という。母親のサンドリンさんは「いろいろ大変だったと思うから、あまり押し付けないようにはしているけれど、娘もスペインで随分変わってしまった」と戸惑いを隠さない。

リールで心理学を学ぶリラさんは、昨春アルバイトがなくなってしまいやはり実家に戻っているが、「両親は午後7時には夕食を食べて、スクラブル(パズル)をする。私はパソコンでネットフリックスを見るけど」と生活リズムの違いを実感するという。だが母親のアドリンさん(69)は、食事の支度が増え生活時間を合わせるなど大変なことも多いが「一緒に買い物にいったり散歩したり、新しい関係ができているようでうれしい」と話す。

フランスの学生調査団体の統計では、実家生活に戻って両親と緊張関係に入るのは女性の方が多いのだそうだ。実際、パリジャン紙が取材した会社員の男性シルヴァンさん(34)は、昨年春、厳しい外出禁止令が出た頃に「一人で小さな部屋の壁に囲まれて過ごすのはまっぴら」と実家に戻り、仕事は100%テレワークにしてもらった。「両親との関係は良好。からかわれるかもしれないけど、友達みたいな関係になっている」という。

いったん独立して自分なりの暮らしを立てると、実家とは生活リズムが異なってしまうことが多く、たまの帰省ならともかく、再度一緒に暮らすとギクシャクすることも少なくない。日本の学生たちはどうだろうか?

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